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trauma

歯の外傷

転倒や衝突により強い衝撃を受けると、歯が欠けてたり・歯の動揺・唇の裂傷・擦過傷が生じます。欠け方が部分的で軽度な場合は、痛みなどの症状は出にくく、神経(歯髄)や歯周組織への影響も少ないことが多いのですが、欠けた部分から歯髄が感染を起こし痛みが生じたり、歯の変色や歯肉の腫れが生じる可能性もあります。かぶせたりという処置をするとともに、しばらくは経過をみる必要があります。
歯が欠けて神経(歯髄)まで達するような重度の場合は、炎症が起きて強い痛みや歯肉の腫れなどを引き起こすことが多いのです。神経の処置後、最終的に歯を元の形に修復します。永久歯でも神経の処置をした後は経過をみていく必要がありますが、乳歯の場合は次の永久歯に生え替わるまで定期的にチェックをしていくことが大切です。


歯の位置がずれてしまった場合のまず行うべき対処法と、治療法の説明をお願いさせていただきます。歯を打撲したことにより歯がグラグラになったり、周りの歯肉から出血することもよくみられます。歯の動揺は、歯を支える骨の部分がダメージを受けたことにより起こります。その他に歯の根が折れた(歯根の破折)場合にもグラグラになります。まずは、エックス線写真・CTを撮って、歯の根の状態(歯根破折の有無)や周りの骨の状態(歯槽骨骨折の有無)を確認する必要があります。
グラグラが軽度な場合:受傷した歯をできるだけ安静にして経過観察。
グラグラが顕著な場合:両脇の歯と固定して安静を図ります。
歯根の破折や歯槽骨骨折で歯がグラグラしている場合:受傷した歯が残せるかどうか精査。(状況により抜歯になる可能性もあります。)

歯が抜けてしまった場合(脱落):条件がよければ再植できます。

  • 受傷から治療までの時間が短い。

  • 歯の周りの組織の損傷が軽度。

  • 脱落した歯の保存状態がよい。

治療法

脱落した歯を元の位置に戻して、固定を行います。歯肉からの出血が多い場合は縫合を行い、止血を図ります。かみ合わせを確認しながら固定します。(通常2~6週間)再植が困難だったり、歯根の破折で抜歯になったりと、外傷で歯がなくなった場合:年齢により対処方法が異なりますので、歯科医師までおたずねください。再植可能であるかどうかは時間がとても重要になります。歯の組織が生きている短時間のうちに再植すると予後が良好といわれています。できれば受傷後30分以内に処置することが望ましいため、脱落した歯を「歯の保存液」か「牛乳」につけるか、「歯をラップなどに包む」、「口腔内でそのままの状態」で一度お電話いただきすぐにいらしてください。